こんにちは。大分で活動しているファイナンシャルプランナーの三重野徹です。
2024年2月22日日経平均株価がバブル期の1989年12月につけた最高値を更新し初めて3万9000円台に乗りました。
一見、日本にあの頃の勢いが戻ったかのように思えますが、
実は世界的に見てみると35年前と今では時価総額上位の顔ぶれが大きく様変わりしているのです。
今回は35年前と今の時価総額ランキングに注目してみましょう。
時価総額とは一般的に株価発行済み株式数で計算されるもので企業価値を評価する指標となっています。
時価総額が大きいことはそれだけ投資家から株式を購入したいというニーズがあるということで成長への期待が大きい企業であることが分かります。
1989年は日本企業が世界時価総額ランキングのトップ10をほぼ占めていた時期でした。
ここでビジネスウィーク誌の1989年7月17日号を元に作成された時価総額ランキングを見てみましょう。
1位 NTT 1638億ドル(日本)
2位 日本工業銀行 715億ドル(日本)
3位 住友銀行 695億ドル(日本)
4位 富士銀行 670億ドル(日本)
5位 第一勧業銀行 660億ドル(日本)
6位 IBM 646億ドル(アメリカ)
7位 三菱銀行 592億ドル(日本)
8位 エクソン 549億ドル(アメリカ)
9位 東京電力 544億ドル(日本)
10位 ロイヤルダッチシェル 543億ドル(イギリス)
このように世界のトップ10のうち7社が日本企業という状況だったのです。
その後、バブル崩壊が起こり1990年代には日本の地価や株価が急落し景気も急速に冷え込んでいきました。
バブル期が終わった1990年代後半以降世界では情報革命が起こりインターネットの時代が到来しました。
アメリカのアップル、マイクロソフト社などがリードする一方、
日本企業はIT分野において世界をリードする存在にはなれず
アメリカ企業に追い抜かれてしまいました。
では2024年の世界時価総額ランキングはどうなっているでしょうか?
1位 Apple 2兆8886億ドル(アメリカ)
2位 Microsoft 2兆7848億ドル(アメリカ)
3位 サウディアランコ 2兆1856億ドル(サウジアラビア)
4位 アルファベット 1兆7589億ドル(アメリカ)
5位 Amazon.com 1兆5408億ドル(アメリカ)
6位 NVIDIA 1兆2906億ドル(アメリカ)
7位 メタプラットフォーム 9217億ドル(アメリカ)
8位 バークシャーハサウェイ 8009億ドル(アメリカ)
9位 テスラ 7644億ドル(アメリカ)
10位 エリーリリイー&カンパニー 5943億ドル(アメリカ)
このように、ランキング上位はアメリカのメガIT企業がほぼ独占している状態です。
特にMicrosoft社は、日本でも爆発的に普及したチャットGPTの開発元OpenAIに出資しており2024年のランキングでは大きく躍進しました。
いわゆる「ガーファム」にテスラとエヌビディアを加えた7社はマグニフィセントセブンとも呼ばれており、マグニフィセントとは豪華な壮大ななどを意味する英単語で市場における7社の圧倒的な存在感を表現しています。
35年前と今を比べ経済を取り巻く状況は全く違うことが分かりましたね。
日本の勢いが増しているとは言いがたい状況において、
資産運用を考える際は、
預金だけでなく投資をしたり外貨にも目を向けたりすることが大切です。
個人が海外の企業に投資したり外国の通貨を持つことは昔は様々な規制がありました。
しかし、それらの規制は徐々に緩和されてきており、
今では個人が海外に投資する機会も増えています。
外貨預金や海外投資は国内での預金や株式投資とは違った特徴やリスクがあります。
性質をよく理解した上で上手に利用しましょう。
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