大分で活動しているファイナンシャルプランナーの三重野徹です。
今回は、2024年に予想される政策変更の中から特に重要で生活にも影響がありそうな2点
マイナス金利解除の可能性
マイナンバーカードの一体化について解説します。
①マイナス金利解除の可能性
マイナス金利はインフレによる好景気を実現するために導入された政策です。
金利を低水準に設定し、市場に資金を流すことで企業や家庭がお金を使いやすい状況になるという仕組みです。
その目標値として、日銀はかねてから賃金上昇を伴う安定的持続的な2%のインフレを設定していました。
・現在18ヶ月連続で消費者物価指数が目標値を超えたこと
・2024年の春闘でベースアップを含めた5%以上の賃上げ要求を連合が行う方向で調整していること
などの状況を受け、日銀はマイナス金利解除に前向きな姿勢を見せており、今後2024年春闘の結果が日銀のマイナス金利解除の判断に大きく影響すると予測されています。
もう1つ、円安を要因としてマイナス金利解除を判断する可能性もあります。
一部ではアメリカの金融引き締めが長期化するという報道もあり、今後日本のマイナス金利解除の時期が遅くなればなるほど円安が進行する可能性は高まります。
そうした状況を踏まえて、仮に春闘の結果が大きな賃金上昇とまではいかなくても総合的な判断からマイナス金利解除を決断することも考えられます。
マイナス金利が解除されると私たちの生活に影響を受けるのが住宅ローンです。
急激な利上げが起きないか心配になりますよね。
急激な利上げは日本経済に悪影響を及ぼすリスクがあるため、
仮に2024年前半にマイナス金利を解除しても当面の間は政策金利を0%に据え置くゼロ金利政策を維持していくだろうと予想されています。
ゼロ金利政策の間は住宅ローンの基準金利が大幅に上昇する可能性は低いでしょう。
ただし、将来的にゼロ金利政策も解除された場合には住宅ローンの金利も上昇していくことが考えられます。
住宅ローンの総支払額が大幅に増加する可能性もありますからローンを返済中の人これから住宅ローンを組む予定の人は特に気をつけて金利の動向を見守りましょう。
②マイナンバーカードの一体化
岸田首相は2023年12月12日現行の健康保険証を予定通りに2024年秋に廃止すると表明しました。
健康保険証はマイナンバーカードと一体にした「マイナ保険証」に移行され、マイナ保険証を持たない人には保険資格を証明するための資格確認書を発行するとされています。
マイナンバーを巡っては、健康保険証や公的給付金の受け取り口座の情報が誤って他人に紐つけられている問題が相次いで判明したため不安に感じている人も多いと思います。
「マイナンバーカードの取得は任意だと思っていたが必ず作らなければならないのか?」
と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
デジタル庁の見解では、
「マイナンバーカードは国民の申請に基づき交付されるものであり、
この点を変更するものではない」
とされており、今までと変わりなく保険診療を受けることができるとされています。
マイナンバーカード1枚で受診できるメリットとしては、診療記録などをその場で引き出せることでデータに基づいた、より良い医療を受けられるようになることが挙げられます。
一方で運転免許証とも一体化する話はどうなったのでしょうか?
2023年6月にデジタル社会の実現に向けた重点計画が閣議決定され、政府はマイナンバーカードと免許証の一体化を2024年度末までの少しでも早い時期に開始するとしました。
つまり、当初は2024年度末までに実施するとしていた目標期間を可能な限り前倒しする方針を示したのです。
運転免許証がマイナンバーカードに一体化された場合、マイナンバーカードのデザインは変わらずICチップに運転免許証の情報が記録されることになります。
その場合、運転時にマイナンバーカードを持っていなければ免許不携帯になります。
ただし、運転免許証は健康保険証のようにそれ自体が廃止されるわけではありません。
現在のところ一体化させるかどうかは利用者が選択できるようになっています。
運転免許証とマイナンバーカードを一体化した場合には、警察署や免許センターに行かなくても住所変更が1度で済むというメリットがあります。
利便性や安全面から判断して選択しましょう。
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