大分で活動しているファイナンシャルプランナーの三重野徹です。
「老後資金に2,000万円必要」──そんなニュースを耳にして、なんとなく不安を感じたことはありませんか?
けれども、2,000万円という数字は、あくまで「平均値」。
しかも「夫婦2人で無職になった場合」の想定です。
一人暮らしの場合、働き続ける場合、持ち家があるかないか……条件が違えば、必要な金額も当然変わります。
大切なのは、「みんなの老後」ではなく「わたしの老後」に本当に必要な金額を知ること。
今回のコラムでは、そのための第一歩を一緒に踏み出してみましょう。
■ そもそも老後って、何歳から何歳まで?
一般的に、「老後」と言われる期間は65歳以降を指します。
そして最近は、90歳、100歳まで生きる方も増えてきました。
たとえば、65歳から90歳まで生きると仮定すると、老後期間は【25年間】。
もし月々25万円必要だとすると、
25万円 × 12か月 × 25年 = 7,500万円 もかかる計算になります。
……そんなに貯められない!と思った方、ご安心を。
実際にはここから年金収入が差し引かれます。
■ わたしの場合、老後に必要なお金は?
ざっくりと、次の式で考えます。
【老後にかかる生活費】-【もらえる年金】=【自分で用意すべき金額】
例えば――
- 毎月の生活費が 22万円
- 年金収入が月 15万円
だとすると、不足分は 7万円/月。
これを25年間続くと考えた場合、
7万円 × 12か月 × 25年 = 2,100万円
つまりこの場合、2,100万円が「自分で用意すべき金額」というわけです。
ニュースで言われている「2,000万円問題」とほぼ同じですが、
人によってはもっと少なくても、多くてもおかしくありません。
■ 「今」と「老後」の生活費は同じじゃない
さらに注意したいのが、今の生活費と老後の生活費はイコールではないことです。
老後には、
- ・通勤費や交際費が減る
- ・子どもの教育費がなくなる
といった支出減があります。
その一方で、
- ・医療費が増える
- ・趣味や旅行にお金をかけたい
という支出増も出てきます。
「いくらあれば安心か」を考えるためには、
今の支出だけでなく、老後にどんな生活をしたいかをイメージすることも大切です。
■ 今日できる小さな一歩
まずは、自分の今の生活費をざっくり計算してみましょう。
【ヒント】
- 家賃・住宅ローン
- 食費
- 水道光熱費
- 通信費(スマホ・インターネット)
- 保険料
- 医療費
- 趣味・交際費
これらを簡単にメモしてみるだけでも、未来がぐっとリアルに見えてきます。
老後のお金の準備は、「今のわたし」を知ることから始まります。
次回は、もっと具体的に!
【自分の年金はいくらもらえる?】をテーマに、簡単に年金額をチェックする方法をご紹介します。
どうぞお楽しみに!
(第1回 終わり)
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