大分で活動しているファイナンシャルプランナーの三重野徹です。
今回は「教育資金」をテーマにお話しします。
「子どもを育てるのって、やっぱりお金がかかるよね…」
そんな声をよく耳にします。
でも実際のところ、子ども1人にいくらかかるのか?
また、どんなタイミングでまとまったお金が必要になるのか?
あらためて整理してみると、家計の見直しや将来設計に役立ちます。
今回は、出産から高校卒業までにかかる費用について、できるだけ具体的に、わかりやすくお伝えします。
■ 出産にかかる費用:平均50万円前後
出産費用は、出産する病院や地域によって差がありますが、
全国平均で約50万円と言われています。
ただし、出産育児一時金(2023年から原則50万円)が支給されるため、
実質的な自己負担は少なくて済むケースが多いです。
その他にかかるものとしては:
マタニティ用品(数万円程度)
ベビーベッド、チャイルドシート、ベビーカーなど初期準備品(5~10万円)
出産前後は、意外と「ちょこちょこ買い」が積み重なって出費が増えがち。
リスト化して、必要最低限から始めると無駄が防げます。
■ 保育園・幼稚園:毎月いくらかかる?
保育料は家庭の所得や自治体によって異なりますが、
近年は無償化の対象となる部分も多く、3歳以上は公立・私立問わず保育料が無料になるケースが増えています。
ただし、それでもかかるのが以下のような**「実費」**です:
給食費
延長保育料
制服や教材費
行事費(遠足、発表会など)
これらを含めると、月5,000円~1万円程度の負担があるご家庭が多い印象です。
0~2歳児クラスに通わせる場合は、住民税の額に応じて月数万円の保育料がかかる場合もあります。
■ 小学校~中学校:公立・私立でこんなに違う!
文部科学省の調査によると、
【1年間にかかる教育費】の平均は次のようになっています(令和元年度調査より)。
学校区分 | 公立 | 私立 |
---|---|---|
小学校 | 約32万円 | 約160万円 |
中学校 | 約48万円 | 約140万円 |
公立校では授業料は無料ですが、以下のような費用がかかります:
学用品(文具、ノートなど)
給食費(年間4~5万円程度)
修学旅行・課外活動費
習い事や塾の費用(平均月1~2万円)
特に中学生になると、塾代が一気に増える傾向があります。
中学受験をする場合は、小学生から塾代が月3~5万円に及ぶケースも。
■ 高校:無償化の恩恵と実際の出費
高校も**授業料無償化制度(就学支援金)**があるため、条件を満たせば公立高校の授業料は実質ゼロ。
ただし、やはり「実費」がかかります。
【年間平均額】
公立高校:約45万円
私立高校:約100万円
内訳としては:
教材・制服・修学旅行費など
通学交通費
模試・塾・予備校費用
特に私立高校では、入学金や施設費など初年度にかかる費用が高くなる傾向があります。
■ 合計すると、いくらかかるの?
出産から高校卒業までにかかる費用をざっくりまとめると:
学校区分 | 公立ルート | 私立ルート(全て私立) |
---|---|---|
出産・準備費 | 約60万円 | 約60万円 |
保育園~幼稚園 | 約30~50万円 | 約100万円 |
小学校6年 | 約200万円 | 約960万円 |
中学校3年 | 約150万円 | 約420万円 |
高校3年 | 約135万円 | 約300万円 |
合計 | 約575万円〜600万円 | 約1800万円以上 |
もちろん、すべてのご家庭がこの金額に当てはまるわけではありませんが、
教育費+生活費+習い事や行事費なども合わせると、子ども1人に1000万円以上かかるのが一般的です。
■ 今日できる小さな一歩
まずは、「わが家の教育方針」を家族で話してみましょう。
【ヒント】
小中高、どこまで私立を希望する?
習い事や塾、どれくらいかけたい?
子どもにどんな経験をさせたい?
先に方向性を決めておくことで、将来のお金の不安がグッと減ります。
お金の話は、未来への準備。
今できることから、少しずつ始めていきましょう。
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